ローズ・イン・タイドランド [DVD]

ローズ・イン・タイドランド [DVD]

観終わったあとの第一声は「なんだこれは・・・すんごい映画・・・。」でした。まあいろんな意味で。
不思議の国のアリスぽいのかと思ったけど、全然違った。本当は怖いグリム童話といえばいいのか・・・。ファンタジーだけど、子供がみて楽しめるというタイプのものではないかな。確認不足で字幕しかなかったのですが息子は時々食い入るようにみてました。
主人公の演技がすごい。すごく可愛いけれど、大人びた色気のある顔をしたり、残酷な突き放すような顔をしたりする。それでいて頭部のみの人形4体に名前や人格を付けて話をしたり、寝かしつけて出掛けたりする。動かなくなった父親にずっと語りかける。
妄想なのか狂気の世界なのか。果てしなく広がる妄想というよりは、ローズの半径500メートル以内の孤立した世界のお話という印象。もっともリアルに思えるはずの最後の一般的な婦人とのやり取りが一番遠い感じがしたというのはなんだろうなあ。他のが強烈過ぎるからか。
メルヘンちっくなファンタジーを求める人にはすすめないけど、この異様な世界は一度体感してみる価値はあるかと思います。